世界文化遺産古都京都の文化財東寺～唯一現存の平安京遺構&御朱印

東寺といえば…
新幹線の車窓からも見える五重塔が京都のランドマークの1つ。
その歴史は…
平安京遷都の794年から2年後の796年の創建で、
桓武天皇によって都の鎮護を目的として羅城門の東側に建立された官立寺院です。
そして、真言宗の宗祖として知られる唐から戻ってきた弘法大師空海は、
823年に嵯峨天皇から預かる形で東寺を与えられ、
国家鎮護寺院としてだけでなく真言密教の根本道場としても活動するようになります。
なお、宗教法人としての登録名は｢教王護国寺｣ですが、｢鎮護国家の寺｣という意味が込められたもの。
また、東寺という名前は単なる通称ではなく、創建当時から使用されてきた歴史的名称とのことです。

INDEX

東寺の境内図＆見どころ
東寺の特別拝観･イベント
1. ライトアップ
2. 毎月21日に開催される弘法市
東寺で拝受できる御朱印
東寺周辺のおすすめグルメをピックアップすると…
東寺へのアクセス情報
世界文化遺産｢古都京都の文化財｣まとめ動画&Google Map

東寺の境内図＆見どころ

出典:

東寺 – 世界遺産真言宗総本山教王護国寺

真言宗総本山東寺〔教王護国寺〕の公式サイトです。境内・歴史の紹介、特別公開のお知らせ。法要や拝観のご案内。

21世紀の現代社会に唯一現存する平安京の遺構としても知られるのが東寺です。
そして、
1934年には国の史跡に指定され、
1994年12月には世界文化遺産｢古都京都の文化財｣の構成資産の1つとして登録されています。
そんな東寺の見どころは…

国の重要文化財指定の南大門

境内の南側部分に設けられた東寺の正門にあたるのが国の重要文化財にも指定されている南大門。
1601年に建立された三十三間堂の西門を移築してきたもので、
桃山時代の華やかな建築様式を感じることができます。

国宝指定の金堂

国宝に指定されている金堂には、
東寺のご本尊で国の重要文化財にも指定されている木造薬師如来坐像および両脇侍像がお祀りされています。
なお、1486年に発生した土一揆による火災で東寺はほとんどの主要堂塔を焼失していますが、
現在の金堂は、1603年に豊臣秀頼の寄進によって再建されたものです。

国の重要文化財指定の講堂

国の重要文化財にも指定されている講堂も1486年に発生した土一揆による火災で焼失しており、
現在の講堂は1491年に再建されたものが今も現存している形です。

立体曼荼羅

五重塔と並び、東寺で見逃せないのが講堂の中に設けられている立体曼荼羅で、
菩薩･如来･明王という大日如来を分身15体のほか、
それらを守護する四天王など6体によって構成される総勢21体による三次元立体曼荼羅です。
なお、度重なる火災を乗り越え、
約1,200年前に弘法大師空海によって構成された姿がそのまま残っている形です。
ちなみに…

国宝にも指定されている帝釈天半跏像は、イケメン仏として女性から注目を浴びている仏様です。

食堂(じきどう)

1596年に発生した地震で倒壊し、1930年には火災で焼失し、現在の食堂は1934年に再建されたもの。
なお、全国的にも大ブームとなっている御朱印ですが、この食堂内に御朱印所も併設されています。

国宝指定の大師堂(御影堂)

出典:

東寺 – 世界遺産真言宗総本山教王護国寺

真言宗総本山東寺〔教王護国寺〕の公式サイトです。境内・歴史の紹介、特別公開のお知らせ。法要や拝観のご案内。

前堂･後堂･中門の3部分から構成されている複合仏堂で、国宝にも指定されています。
南側の後堂には、日本の不動明王像としては最古の作例の1つで、厳重な秘仏で非公開ですが、
空海の念持仏とされている国宝指定の不動明王坐像を安置しています。
また、北側の前堂には、国宝指定の弘法大師坐像が安置されており、
毎朝6時からお大師様に朝食を捧げる｢生身供(しょうじんく)｣が執り行われることから、
多くの参拝者がこの像の前に集まります。

国宝指定の五重塔

国宝に指定され、高さ54.8mという木造の塔としては日本一の高さを誇り、
東寺のシンボルにとどまらず、
新幹線の車窓からも見える京都のランドマークの1つにもなっているのが五重塔。
この東寺の五重塔は、落雷や不審火により過去4回焼失しており、
現在の五重塔は、徳川家光の寄進により1644年に再建された5代目の五重塔です。